CNYとは人民元のことであり、中華人民共和国が発行する人民幣（Renminbi/レンミンビィ）から取った略語です。
国際規格に基づく表記はCNY（Chinese Yen）ですが、中国本土で認知度が高いのはRMBです。
中国本土でのみ流通するCNY（オンショア人民元）と、香港などの本土以外で流通するCNH（オフショア人民元）という2つの種類があり、これは中国当局が中国本土に流入する外貨に規制をかけているためで、FX取引の対象となる人民元はCNHとなります。
人民元は変動相場制ではなく、中国当局による管理フロート制を採用し、同時に通貨バスケット制を導入しましたが、ほぼ1ドル=8.278元に固定されており、経済力に応じた通貨調整が行われていません。
そのため、中国当局の政策によって為替レートが人為的に変動することがあります。
2015年のいわゆるチャイナショックは、人民元が突然切り下げられたことによって起きました。
中国当局は、人民元を米ドルと並ぶ基軸通貨に押し上げるべく働きかけを強めています。
他通貨との交換性も制約されており、国際金融市場でほとんど取引されていないため、人民元を取り扱っているFXブローカーはまだ多くはありません。
人民元は、経済成長による収益性への期待が持てる通貨と言えますが、流動性の低さや、政治的な不安定要因による暴落の可能性などのリスクが挙げられます。
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